うみねこのうた
水菜

ぐちゃぐちゃになってしまって
混乱のさなかにいる

それは、きっと、無防備な墓場

孤独は、きっと他人がいて初めて作られるもので、
他者が居て、初めて、足るを知ることを覚える

きっと、賢明な方は、態々開こうとはしない

すっと、身体全体を緊張させて

風を読んで、うみねこは、飛ぶ

あの薄青い空を自由に羽を広げて

君は、知っているか

だからこそ、世界は、美しいことを

混沌の中を縫うようにきらめくものが眠っている
蠢いている

傷付けばそこには、汚れたものしかないのか
いいえ、傷付ける人ほど、なにか大切なものを得るのです

薄汚れた手が気になるなら、
そこにある石鹸で、隅々まで洗ってみろよ

あなたの目は、くもってなどいない

闘うことに疲れたのなら
うみねこのうたを歌ってくれよ

心に、肺に、力いっぱい、空気を吸いこめ

君は、そうして、思いっきり、リラックスをすれば良い

薄汚れた手が気になるなら、
そこにある石鹸で、隅々まで洗ってみろよ

君を否定したり
君を非難したり

そんなことは絶対にしない

すっと、身体全体を緊張させて、
うみねこは、薄青い空を自由に飛ぶ

風をよめ

闘うことに疲れたのなら
どうか、うみねこのうたをうたってくれないか

混沌に疲れた君が
また、空の風を読み、飛べるように

あの薄青い空を飛ぶ気持ち良さに
君が満足気に笑えるように


自由詩 うみねこのうた Copyright 水菜 2016-12-04 03:21:10
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