=息をすること
もっぷ

あまりのやりきれなさに思わず
荒んだ瞳になって街のど真ん中で
……黙して堪えなくてはならない時にわたしが
想う 風景があります
そこはひたすらにさやかでのどかで 透明で
必要がないから透明なんです、すっかりと護られているから
、とても孤独な透明です

やるせなさの雨に降られて傘もなく誰もなく
帰りたくなく(孤独へと)だから街のど真ん中で
思わず……きたない、言葉を、唇を、噛んで、
あるんです のぞましいわたしはどこかに在るんです
捜すためのいつもの靴に履き替えて
(いろやかたちはお任せします)
紐をしっかりと結びそして二つの川を渡り終えると
わたしが住んでいる部屋はかならず 在るんです
信じていました、きっとあるって
だから帰ります 孤独へとよろこんで今日も
一篇を描けそうです全てですから
、十一月二十七日未明。



自由詩 =息をすること Copyright もっぷ 2016-11-27 02:23:13
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