いやなわたし
一 二

「どうしていますか」
あの人にLINEを送りました

いやなわたしです
最低なわたしです
やめようと何度も思ったのに
わかっているのに
死ぬほどみっともないと
わかっているのに

既読が着いても
返事が来ないなんて
わかりきっているのに
たぶんあの人は
ブロックのやり方が
わからないんです

あんなことをやったのに
あんなことをされたのに
今も女々しく
引きずっているのです
嫌われて当たり前なんです
皮肉と思われても
嫌がらせと思われても
仕方ないんです
あの人に嫌われるのも
仕方ないんです

もしも返事が帰ってきたら
もしかしたら電話をかけます
もしかしたら
「あの男を出せ」
って言うかもしれません
万が一あの男が出たら
「もう一回ぶん殴ってやる」
って言うかもしれません

返事が来ないのが
分かりきっているから
なんとでも言えるんです
一人で苦しむことしかできないから
強がることしかできないんです

いまとても泣いています
いまから死ぬまで
たまに思い出して
今日みたいに泣くでしょう
悔しくて
悔しくて
羨ましくて
羨ましくて
返事を返さないのが
あなたの最後の優しさだと
都合良く自己完結するいやな自分が
情けなくて
情けなくて
みっともなくて
みっともなくて


自由詩 いやなわたし Copyright 一 二 2016-11-23 23:31:22
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