人の世
一 二

死ぬために生まれ
苦しむために生きて
この生に呪詛を呻きながらも
私はこの生が気に入っている

私は遠くを覗き
私は近くを眺める
月やら星やら
海やら山やらを

そうやって万物の中に
私は見る
永遠の輝きを

そしてなんとそいつは
楽しいことだ
それに私は
私自身のことも気に入ってる

私の幸せな五感よ
今までお前たちが見てきたものは
たとえ何であれ
とても美しかったのだ
全てを許し
全てを愛する程に


自由詩 人の世 Copyright 一 二 2016-06-29 05:23:52
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