即興

「即興」

タバコに火をつけて燃え尽きる時間

それまでにどこまで書けるかな

書ききれなくて また新しいタバコに火をつける

白紙の紙を見るとまた何か落書きしたくなるから

夜が空けるまで終わらない詩を書いてみようかな

付き合ってくれる人がいたら

筆もやたらと張り切ってハネまくるから

その2つの目を離さないように

太陽と月がこの星常に見守ってるように

テーマも脈絡もない

一度打った文字は消せない

走り屋が夜の峠を攻めるように

超スピードでぎりぎりを攻めたい

今日はフロントガラスだけに注視

誤字脱字は指摘するのは

峠に止まれにサインを置くような物

止まる気はないし

君と好きな音楽をかけて流すだけ

助手席から悩み事でも打ち明けてくれたら

運転しているのをいいことに

真面目に答えてやるから

顔を見なければ恥ずかしい思いも半減

「何?生きてる意味?」

そんなのは死ぬまでわかるわけがない

物語の途中で結末を教えるわけがない

この世界の作者の思惑は

命が燃え尽きたとき

灰の中に隠されたメッセージ

今はただ生きるしかない

たとえどんなにくだらない人生でも

ゴキブリにように都会の一角で潜むような奴でも

陽のあたる場所を求めて顔を出す

たたかれても欲しい物があるから

カサカサと鳴る音は不愉快かな?

それでもそれは俺の声だから

生き続ける限り吐き出すしかない

ハスキーボイスで叫ぶロックシンガーのように

共振させて俺とおまえ隔てる窓を割りたい

ここに書いてあるのは全て本音

綺麗事は一切ない

自己啓発本のように上からの物言いはしない

俺はお前の友達だから

建前や見栄は地下鉄に寝ているホームレスに食わせる

そしたらあいつらのみずぼらしい服も少しはマシになる

俺とお前は家のなホームレス同士

上も下もない

ワンカップ酒を片手に一晩中語ることができる

金は通行人から物乞いすればいい

俺たちを蔑む奴らを俺たちは利用すればいい

大富豪のスペードの3がジョーカーを倒せるように

一番下の者が一番上の者を殺せることがある

まったく地球は丸いのに

上下関係のうるさい世界

対等に話せる奴は少ない

少ない若者が大量の老人を支える時代

上半身だけムキムキで下半身は

どこかの国の難民みたいにやせ細ってる

犬がほホネをしゃぶる

奨学金の返済で俺らは貯金もない

初めから政府なんて信じちゃいない

海外に出て

安宿の部屋で二人smoking

金が入ったら曲がるとカタカタいうオンボロ車で次の街に

映画のようなワンシーン

いつ終わっても後悔はない

巡りゆく街から街

針葉樹林から南国の植物に変わっても

俺という人間変わらない

また飽きもせず詩を書いて

自己満足を続けてる

好きな女を思い浮かべて一人

オナニーしてるような寂しさ

実らない子宮

花弁はいつまで経っても開かない

だから俺は中出しを続ける

誰かの脳みそに俺のコトバが受精するまで

いつになったらこの詩は完結するのか

それはきっと生きてる限り心臓が脈うつように

この寿命が尽きるまで続く

止めどなく溢れるイメージと言葉

ダムは崩壊して流れる水を止めることはもうできないのさ

鷹がその上を旋回する

流木に掴まって急流滑りを楽しんでるフリしてる

けどほんとは俺だって怖いのさ

このままもう二度と帰れない場所まで流されて

平穏な日常は戻ってこないような気がしてる

頭に埋め込まれたこの装置がすべてを台無しにする

人ノ言葉なんてもうなんの価値がない

だから俺は今他の誰でもない自分の才能を信じている

狼少年のように

大袈裟なことを言って村を騒がしてる

俺は天才だと叫んでる


















































自由詩 即興 Copyright  2016-09-09 02:48:52
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