レオ 2

君がお星さまになって10ヶ月
もう私の中で君は過去になってしまった
君がお星さまになる最後の数日だけが
君との記憶になったようで
思い出す姿は痩せた小さい君。
だけど不思議と
あの時の君はどの存在よりも尊く
輝いていた。
二階のベランダから街を眺める君の目は
全てを受け入れ満足したような
この今の景色を肉体があるうちにと、
脳裏に焼き付けるような
そんな目だった。
お日様の当たる出窓の所で日向ぼっこ。
当たり前だったあの君のいる景色を
もう10ヶ月も見ていない
きっと10年経っても
100年経っても
けして、もう見ることはできない。

10ヶ月の間に自分も変わった
環境も、人間関係も、私自身も
別人なんじゃないかと思うくらいに。
きっと
君がお星さまになったあの日
私も一緒に死んだんだ。

君は元気だろうか
お気に入りの場所でまだ
日向ぼっこしてる?
いつもみたいに遠くから皆を観察してるのかな?
たまには、夢に出てきても
いいんだよ。

(永遠に15歳のレオに贈る)


自由詩 レオ 2 Copyright  2016-07-08 00:42:20
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