平坦な道
noman

硬い砂の上に描かれた
線に
震える眼球を沿わせてまだ
溶けていない地形を探した
色褪せた花びらの表皮に
記されていた法則は
遠ざかっていく熱とともに
失われたらしい
白い木枠の内側から
微かなサイレンの音が聞こえ
古い紙の匂いがしてくる
川が
何も映さずに
流れていた


自由詩 平坦な道 Copyright noman 2016-06-06 00:18:56
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