積み木
ミツバチ

積み木を積み直す君
何度も繰り返す細い指先
終わりの無い道は
一周回って元にたどり着く
風のざわめきはいつも一定で
葉を散らす木々は何も言わず
鳥たちは最後の実りを
精一杯啄んでいる

何度目かの積み木を積む君が
ふと陽射しに目を細め
瞳に入り込んだ星を
体の中に留めて
視線だけがゆらゆらと
景色にさ迷うと
指先はとうに冷えて
君は影だけになり
幻が終わるように
部屋は暗くなっていく

積み木だけが
君の面影だけを描いて
寂しく影を伸ばしている
夢から覚めた私は
空を流れる雲を
ただ追っているだけ


自由詩 積み木 Copyright ミツバチ 2016-02-24 17:24:54
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