キリマンジャロの雪
あおば

             160114

拝啓前略
最近、
読んだかどうか覚えていない書籍が増えた
表題のも定かで無いが
雪の降る頂上付近にヒョウの死骸があったとかの
描写があったような気がしてる
映画化されたりもしたからそれのキャッチコピーだけ
印象的だから覚えているのかもしれない
猫科の動物は寒さに弱いと信じていた頃だから
それなりにインパクトがあったのかもしれない
虎は寒い雪も降るシベリアにも生息するし
雪の降る朝鮮の虎退治で有名になった熊本城の武将、
賤ヶ岳の七本槍、加藤清正君を思い出してくださいね
そういえば雪豹なども居るね
だけど、問題は赤道直下の酷暑のアフリカサバンナの木に暮らす普通のヒョウが
キリマンジャロに登る必要性が何処にあったのだろう
あおばのように道に迷ったあげくだとしたらよく分かるのだけど
ヒョウは方向音痴ではあるまい、だとしたら、狩りが出来なくて
母親の庇護の元にあるうちはともかく
パラサイトシングルをやめた途端
飢えて痩せて木に登れなくなり
ライオンやハイエナなどの餌食になってしまう
頂上付近に迷い込んだのは
パラサイトシングルの若い雄か
それとも雌か
ネット検索したら、子離れの時期をとっくに過ぎて
独立しても狩りが下手で、親のテリトリーの近くに生息して
しばしば狩りのときにも手助けをして貰う個体も居るそうで
豹が先か人間が先か
ヘミングウエイはそれを考えてもらうために
キリマンジャロの雪を書いたとも考えられるなと
少ない可能性に縋り付いて
雪の残った山道を行く
道を踏み外して
滑落しないように
特に初老の方は注意してくださいね
若い頃のような瞬発力が無いし
運動神経も鈍くなり
動体視力なども落ちているから
思わぬところでドジを踏み
こんなはずではなかったと
若い豹と同じ結果を辿る可能性もある
何が言いたいのかというと
山道は
たとえ高尾山と言えども
ハイヒールでは登れない
雨が降ったら滑りやすくなる
雪が降っても滑りやすくなる
滑落だけは要中尉です
このダジャレの意味が
今でも分からないのですが
元上司が速成の中尉だったので
経験不足の小隊長の元では
部下の兵卒は、自分の命は
自分で守る
士官の命令通りにすると
いつ敵の待ち伏せや
夜襲に遭うか分かったものでない
そのことを表す造語なのかもしれません
要注意の山道を懐中電灯を頼りに歩く
LED化されたので電池が切れる心配が無くなったので
豆電球よりも明るくなったので
少しは足下や前方が良く見えるようになったかもしれませんが
油断してはいけません
きりが無いのでこの辺でお仕舞いに致します
駄文を縷々述べて失礼いたしました
最後まで読んでくださった方には
心から感謝申し上げます
敬具




初出「即興ゴルコンダ(仮)」
  http://golconda.bbs.fc2.com/
  タイトルは、あまさらさん






自由詩 キリマンジャロの雪 Copyright あおば 2016-01-14 23:30:47
notebook Home 戻る  過去 未来