Seven Stars
八雲みつる

ちょうど新月の晩
旅人は家族に会いたいと
強く願った

真っ暗な森の中
たまらずに声をあげて泣いた

声は木々のざわめきにかき消され
ますます孤独を感じずにはいられない

パチン

足元の焚き火が弾ける
湿った木の水分が
煙となって空に昇って行く

旅人の見上げた先には
七つの明るい星があった
それは
窓からこぼれる
暖かい家庭の光のようだった


自由詩 Seven Stars Copyright 八雲みつる 2016-01-14 23:11:28
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