歌の役割
やまうちあつし

あの空の黄色と紺色が
どうやって繋がるものか
わからない

そこが
天国のありか

やり方の知れないことに
ほんとうのことは宿っていて
静かにいきものを見つめている
のだろう

楽器は
金色に輝き

自転車は
風をかきまぜる

遠くまで届く声が
近所のどこかでいつしか生まれて
天使は途方に暮れている
のだろう

それが
歌の役割


自由詩 歌の役割 Copyright やまうちあつし 2016-01-10 16:55:31
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