習慣
noman
枯れた枝の先に
いくつもの空が見えた
それらは全て濃い瑠璃色で
星はひとつも無かった
立入禁止の看板のすぐ
隣に
小さな街灯で照らすことのできる分だけの
生活が あり
何かが落ちる音も時折
聞こえる
約束は果たされたのか
確かめる術はもうない
散乱する水溜りの
一つ一つが
見たことのない数字を見せ
右眼の奥の方から
剥がれていくものがあることに気づく
自由詩
習慣
Copyright
noman
2015-12-27 17:01:27