涙のバーサーカー
海美

体中に巻きつけた包帯をゆっくりと外して
肉体からだの全てを見せ付けて
ヒドク焼け爛れた火傷の跡が更に加速する

暖かく抱きしめてくれたあなたのその腕を
鎌で切り落としたのはあたしです
腕が体から離れる瞬間の快感が忘れられず

あなたを愛していました
無意味なセックスよりも気持ち悪いキスよりも
何よりもあなたの苦痛に歪む表情が

あなたは空を見上げながら愛を囁きましたね
だけどあたしからしたらどうでも良いんです
あなたには興味が無いんです
あなたが苦痛を感じてくれるだけで
あたしの全ては満たされる

原因は火傷
このヒドク焼け爛れた火傷の後は…
加速していく「あの日」の残骸なんです

あなたが苦しめば…
全てが終わるって思っていました


自由詩 涙のバーサーカー Copyright 海美 2005-02-19 18:15:45
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