なにか
アンテ


がっこうからかえると
おかあさんのからだがばらばらになって
いえじゅうにちらばっていた
あわてて
ぜんぶかきあつめて
しんちょうにくみたてると
とりあえず
おかあさんみたいなかたちになった
あらひろこちゃん
きょうははやかったのね
おかあさんみたいなこえでわらって
おかあさんみたいに
わたしのあたまをなでた
さっき
げんかんでね
あかちゃんねこがないていたのよ
ほうこくすると
おかあさんみたいにうんうんうなずいて
ぱちん と
おかあさんみたいにてをたたいた
ばんごはんのめにゅー
まだきめてなかったのよ
ちょうどよかったわ
こわくなって
あとずさりするうち
なにかにつまずいた
ひろいあげてみると
おかあさんのいちぶぶんで
まわりをみると
まだあちこちにのこっていた
よくみると
だれのものだかわからないぶぶんが
ほかにもたくさんころがっていた
どうしてこうすぐにちらかるのかしらねぇ
おかあさんみたいにうでまくりして
おかあさんみたいに
おかたづけをはじめた
こっそりいえからぬけだすと
げんかんぐちで
あかちゃんねこはもうないていなかった
いっしょうけんめい
なにかをかじっていた




自由詩 なにか Copyright アンテ 2005-02-12 18:14:13
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びーだま