透明にすんだ東京
komasen333

すべてに
意味を求めようとした
危なげな季節は遠い、遠い、遠い夢のよう


期限つきの時間 
今日も、昨日も、明日も


わかっているようで
本当は全然わかっていなかった
認めたくないけれど 
それは若さというもの


すべてに
意味を宿そうとした
儚げな鼓動は遠い、遠い、遠い嘘のよう


期限つきの細胞 
共振も、機能も、朝陽も


知っているようで
本当は何も知らなかった
受け入れたくないけど
あれは若さというもの


形のないものを
形にしようと試行錯誤に思考錯誤
青さ加減ならば あの頃よりも 病んでいる今だよ


回り道するつもりがなくたって
回り道してしまうことだってあるのが青春


色のないものを
色で表そうとして想像創造に想造創像
痛さ加減ならば あの頃よりも 鋭さを増しているよ


回り道するつもりがなくたって
回り道したくなることだってあるのが若者


音のないものを
音で示そうとして一生懸命に一所懸命
温かさならば あの頃よりも 捻りを重ねているよ


回り道するつもりがなくたって
回り道を選んだ方がいいって思うのが人生


故郷のように見えた
なぜか 初めて降りた東京


故郷の香りを感じた
なぜか 初めて触れた東京


来るべきところに来た
そう想えた 

なぜか なぜだろうか 初めて住んだ東京 
ごちゃごちゃしていたのに 透明に澄んだ東京


自由詩 透明にすんだ東京 Copyright komasen333 2015-04-25 14:09:13
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