松戸の幻
番田 


私は昔千葉県の松戸に暮らしていた
それは天気の良い日だった
そして 忘れた 失業中だと言うことを
同じ通りにはヘルスと百貨店が見渡せた
そして ソフトバンクが あった

松戸は東京と埼玉と千葉が合わさる土地でもある
私は 何度か そこで失業した
帰りにドトールで コーヒーを飲んだ
そんなふうにしてに最寄りの職安に出向いたものである
無駄なものが 何一つ 無かった

かわいい女の子がいるのを知っていた
テーブルに座ると いつも 見えた ベローチェには
中国人の住む場所を斡旋している人
英語のレッスンをしている人などがいた

この街を 少し 気に入っていた
江戸川を見ながら缶コーヒーを飲むのが好きだった
カラオケに私はよく出かけた
失業者でも入れるような適当な雰囲気だったからだ
駅前のHISの担当者も協力的で
私の失業者である背中を押してくれた

川は休日には サックスを吹く人も いたりする
巨大なアヒルのような鳥を目にしたこともある
そして 春になると私はヨーロッパに出かけた
かわいい高校生が ドリンクバーで見る夢を叶えた


自由詩 松戸の幻 Copyright 番田  2015-04-19 23:03:11
notebook Home 戻る