名前のない花
やまうちあつし

名前のない花を見ている

水をやってはならない
理もなく咲いた花だから

だからこそ

萎れてゆくのを見届ける
膝を抱えて

一角獣が隣で寝そべる

せめて
泣けたらいいのに


自由詩 名前のない花 Copyright やまうちあつし 2014-11-20 15:35:57
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