ランチキチキ嗤う
月形半分子


街角で珈琲お嗜みのご婦人は

泥を飲んでる人生の行き詰まり

愛を飲むもの涙も飲んで

嘘をつくもの笑いを飲み込む

紳士は何を飲み込むために酒を飲んでることだろう

カラカラ渇いた懐は塩を飲み

針を飲むこみ時代は泣いてる


まるでここは地獄めぐりだと

新聞野郎が他人行儀に嗤っている

ザマーミロとはいわないぜ

ご時世だねぇって話しさとゴミ屑のなかで

ランチキチキと新聞野郎が嗤い声たてる

ゴミ屑たちも幸せなんだものと

捨てられたものたちも嗤いだす

ランチキチキ

私も捨てておくれと

ランチキチキ

夕空まで嗤いだしたかい

あぁ、嗤っているのは私だ

ランチキチキ ランチキチキ

ごきげんよう、

いったいここはどこの夕暮れだ

ランチキチキよ ごきげんよう

いったいこれはなんの夕暮れだ

ランチキチキなゴミ屑が ごきげんようとお辞儀する


自由詩 ランチキチキ嗤う Copyright 月形半分子 2014-07-21 23:23:07
notebook Home 戻る  過去 未来