歌う自画像
クローバー

内面を写し取るために描いた自画像が
僕が部屋から出ると歌いだす
僕と居ることがよっぽど気まずいのだろう
はじめの頃は、鼻歌程度だったが
今では盛大なオペラにかわっている

わかっているんだ本当は
しかめっ面でどこか居心地が悪い
不満とか鬱屈とか、そんなものしかない
と思い込もうとしているんだってことは

今日も僕には何語かすらわからない歌を
自画像は盛大に歌っている
絵の具が剥がれることを恐れもしないで。


自由詩 歌う自画像 Copyright クローバー 2014-07-07 23:27:30
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