屑よ 美しさに 人魚の肉を振る舞え
timoleon

桜が散るような接吻に こゝろは震えない
世間体に身を剥ぎ 遠浅の路上に
猫でも 食事にありつけたなら
其処を住処にしてしまう
放浪者の臭いが染み付いた
列車の優先席でも かまわない


眼差しが
まだ 遠くを見ていて
心臓が藻屑となって海に浮かべている
自分の肉体を許しても精神的に許せない
禁忌に禁忌を注ぎ薄めて側溝へ流す


(ピアノ協奏曲 ト長調 第2楽章)


喫茶ルノワールで嫉妬を想像する

戒名をネオン管で綴る

魂のコードとモーヌ。のブルース

狂った性癖の老人になる

滝壺にごめんなさいと太ゴで言わせる

きみの被害妄想の加害者になる

やっと ひとつになれる



自由詩 屑よ 美しさに 人魚の肉を振る舞え Copyright timoleon 2014-04-25 14:28:59
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