プリペイド・ビー
ゴースト(無月野青馬)

予め与えれた吃音
それは
メタファー
家族というテーマ

女王の君臨
飛躍して捕まれば死が待つだけ
砂漠だ
何処も彼処も砂漠だ
「ワトソン君」と
余計なことをせず
電話ボックスを探していた
絶滅寸前の電話ボックス
それこそが
砂漠化した近未来
唯一の安息と友星への連絡を約束する空間となるのであるから
探していた
沈思黙考の果てに
ようやく探し当てた
電話ボックスで
啓示を受けた
無尽にケーブルが伸びていた
「私」は直立していた
沈思黙考の果てに
倒れ込んだ「私」の隣に
歩き疲れてくたびれて
振り子になりきる「ワトソン君」が座っていた
受け答えが投げやりだ
「ワトソン君」とは
この先も
体の変化や
コロニーのこと
友星にいる妹達のことを
できるだけ深く語らおうと思っている
予め与えれた吃音で
類推を重ねて






自由詩 プリペイド・ビー Copyright ゴースト(無月野青馬) 2014-03-04 17:23:01
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