冷奴
くうに



冷奴のかけら

先細りな箸ですくおうと
したら

もっと小さなかけらに
なって
皿の中に落っこちた


そのかけらを
すくおうとしたら

もっともっと小さな
かけらになって
皿の中に落っこちた


もっともっと
小さくなったかけらを
すくおうとしたけど


無理だった


小さく小さくなった
かけらだけど

たくさんに増えたから


僕は喜べばいいの?


もう

先細りな箸では

すくえないけど…



皿の中の

粉々なかけらたち





自由詩 冷奴 Copyright くうに 2014-02-20 23:43:09
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