ちきゅうの内臓
朧月

道をほると
どんどんとほると
一体なにがあるのかとのぞきこんだ
黒々とした土の中に
なにがあるのかと期待した

ユンボでかきだされる黒い土は
内臓のようにみせてやっぱり土だった

その振動は
私のカラダも揺さぶったが
昨日へも明日へもとんではゆけず
今日の中で揺れているだけだった

どこへもゆけない
幼いころからわかってはいた
自分の置かれている場所からは
逃げることなんかはできないのだ

白い雪は黙って去って
おなじ景色があらわれる
内臓をさらけ出した地球のうえで
私は私の足で歩きだした


自由詩 ちきゅうの内臓 Copyright 朧月 2014-02-19 09:33:40
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