神々しき太陽の重力 痛々しき月夜の浮力
komasen333


忘れられない。
「 無理して忘れようとしなくていい 」
慰めるように
自分に言い聞かせる。



けれど、忘れたい。
やっぱり忘れたい。



忘れないことには
本当の意味で進むことはできない。



あまりにも大きな太陽だった。
あまりにも輝かしい太陽だった。



照らし出してくれた。
何気ないことまで、神々しく思えるほどに。



意図的じゃない。
無意識でもない。
自然な風に乗せて、果てしない感覚を呼び覚ましてくれた。



尽きない感謝。
溢れている、毎日のように。



尽きない後悔。
溢れてくる、今でも唐突に。



思い出しては切なくなる。
思い出しては嬉しくなる。
あの頃と、何一つ、変わっていないかのように。



忘れたい。
忘れられない。

忘れたい。
忘れられない。



「いつか、きっと忘れられる」
慰めるように
月光に歌い上げる。


自由詩 神々しき太陽の重力 痛々しき月夜の浮力 Copyright komasen333 2014-02-14 15:12:31
notebook Home 戻る  過去 未来