空中遊泳
ミナト螢

高層ビルの屋上は
空にいちばん近い場所

上を見たり
下を向いては
迷いながら

誰かに手渡すはずの
名刺を捨てたら
何が他に残るだろう

破れるのが先か
拾われるのが先か

試されているのは
僕なのに
使命を預かる名刺は
風に舞う


自由詩 空中遊泳 Copyright ミナト螢 2014-01-15 00:33:48
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