サウザンハーベスト
コバーン

朝、外にでる
太陽を浴びて
風さえもすり抜けて
瞬間のみ全てを忘れる
受け入れるのか忘れるのか
同じことだ

タバコを吸う
記憶が駆け巡り

千の恵みだ
これこそサウザンハーベストだ

千恵、愛していたよ
若く、浅く、激しく自分を嫌っていた
抱き合うことだけが全てと勘違いした
一瞬のその圧力が恋愛を悲劇にも変える

空に煙を吐き出す

千恵、最近若い鷲鼻の女の子にであったよ
お前に似ているのは素敵な笑顔だけで
それでもまた一瞬の圧力を狂おしく求めてしまう


あなたには奥さんがいて
私には彼氏がいるわ

言うねぇ

どこでどうしているのか
俺の心は

つなぎとめておけるのは
サウザンハーベスト
その一瞬


懐を開けて体にも太陽を入れようとしたが
部屋に戻って

詩を描いている


階段から魂のかけらと
隣人の影が
深くダイブを繰り返して行った






自由詩 サウザンハーベスト Copyright コバーン 2013-11-30 10:19:09
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