サウザンハーベスト
コバーン

胸騒ぎが止まらない
風が新しく吹き抜けて
記憶のような高鳴りが
ページをめくり直す

すべての経験が意味のあるものならば
花は健やかに嫉妬や中和された日々をかき混ぜていく

水の流れる方向にカフェのグラスがある
戻れない苦しみ
コースターに電話番号を書く

大気のような勘違いが
ドライブして行く
夜を走り
真昼にさらに高まり
夕方にはもがき始めた

出会ってしまった
博多で飲み明かしても
秋の終わりの朝には敵わない
夕暮れならばなおさら
人生をなぞりたくなる

響き渡る
大地を見つめる
嫌悪する眼差しか
愛憎のエッセンスか
目をそらす刹那だ

記憶のような高まりが
どうしても目を追って
花を探してしまう


詩でしか表すことのできない
感情の救われない環状線







自由詩 サウザンハーベスト Copyright コバーン 2013-12-03 13:56:24
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