黒雲の日
ゴースト(無月野青馬)

「彼女」は
折り重なって眠る自分に出逢おうと
霧深い山道を行きました
自分を断罪するように歩いて行きました


「彼女」は
耳が痛いのです
耳がとても痛いのです
三半規管が機能していない気がしています


バラバラ崩れていく崖
グラグラ揺れ動く魂


「彼女」には
嫌な記憶があります
「彼女」には
嫌な記憶があります


「彼女」は
折り重なって眠る自分に出逢おうと
霧深い山道を行くのです
歩いていくしかないのです
「彼女」は
今日
地獄のような洞穴の中に
黒雲の中にいます





自由詩 黒雲の日 Copyright ゴースト(無月野青馬) 2013-11-22 04:15:32
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