小娘
伊織

そのすこしの膨らみを
ぎゅーっと押しつける
ことを夢見て
タオルケットを
首もとまで寄せる

眠りながらも
上目遣いの練習に余念がない

口をひらけば裏腹な
舌っ足らずの反論を
手のひらで転がしてくれるひと
「あたし、なにもかもしっているの。」
その言葉を塞ぐことはせずに
頭を撫でてもらえばいい




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初出 2013/09/14
「あなたにパイを投げる人たち」の即興ゴルコンダ(仮)
http://anapai.com/CGI/cbbs/cbbs.cgi

お題はaoba_3kさんです。


自由詩 小娘 Copyright 伊織 2013-10-01 22:53:08
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