紋切り型
佐々宝砂

白々しい嘘はおやめなさい、
白けた空気が漂うじゃないの、
白旗掲げて何をおっしゃる、
白羽の矢が立ったらどうすんの、
白髪だらけの頭ゆらして、
白河夜舟で眠ってる、
白黒はっきりつけたいけれど、
白砂しらすにゃお奉行の姿がない。

白魚のような指で、
白樺の木を優しく撫でている、
白菊のように清楚な君よ。

白々と夜が明けてきたようです、
白々しい詩はここらで終わりましょう。


自由詩 紋切り型 Copyright 佐々宝砂 2005-01-05 06:51:39
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