ジムノペディ
eyeneshanzelysee
焦げついた蜜
油照りの午後2時08分
萌えたぎるアロカシア
茹でられた風のカーヴ
(Lent et douloureux)
(:ゆっくりと苦しみをもって)
(Lent et douloureux)
(:ゆっくりと苦しみをもって)
湿気たたばこが
点火してけぶった
額から汗が吹きだした
悪趣味なメイド・イン・ヘヴン
サティの不調和音
絡まった腕と腕の隙間
空白は空白のまま
鳴るのだ
(Lent et triste)
(:ゆっくりと悲しみをこめて)
(Lent et triste)
(:ゆっくりと悲しみをこめて)
無数の空蝉が
足元の床に
3拍子のワルツ
サンキャッチャーが
ぐるぐると
ハート型に互いの尾を
接合させたまま
硬直した
2匹
GM7からDM7へと
白く薄く並べられる
テーブルは
埋まらない
たゆたう白熱灯
視界が滲む
(Lent et grave)
(:ゆっくりと荘重に)
(Lent et grave)
(:ゆっくりと荘重に)