アソコ伝 4.0章
花形新次

ダメーレ村に
私こそは
神の子だと吹聴し
人心を惑わせている
男がいた
名をコダイモーソンと言った
タマンキは
この村に住む
弟子との
Lineのやり取りで知り
会って話をしようと思われた

ふざけんなよ、神の子は俺だろうよ
パクリやがって

タマンキはコダイモーソンの誤りを
やさしく正そうと思われた

ダメーレ村に
山手線で向かわれる途中
痴漢冤罪で捕まりそうになられたが
なんとか振り切られ
到着されると
コダイモーソンが説教をしているという
サギーシの丘に登られた

そこには誰もいなかった
ただ小さな岩がひとつあるだけだった
タマンキは
コダイモーソンの名を呼ばれた
何度も呼ばれた
すると
その小さな岩が動いた
タマンキがビビり、泣きそうになられていると
岩から
最初に手が
次に足が
最後に頭が出てきた
「なんだよ、うるせいなあ!」

コダイモーソンは神の子ではなかった
亀の子だった
タマンキはガセネタを掴ませた弟子を
ポアネーゼしようと心に決められた
コダイモーソンはその後
入院して一生出てこなかった
岩からも出てこなかった


自由詩 アソコ伝 4.0章 Copyright 花形新次 2013-07-27 10:40:17
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