薄明かり
黒髪

幽かな明るさに涙落つ
生きとし生けるものの
輝きには限りというものがない
それは覆われて弱くなってる
つらいこと悲しいことは
われわれの内なる精神の何物も損なえない
全体を固い殻が覆っている
明かりは闇払うもの
地をぼうっと照らすものだ
互いに助け合って進もう
黒く染まった心と目の中の光は
闇とその中の明かりであり
薄明かりを寂しく歩くときには
悲しい歌を思い出すが
いつか楽しい日をと願っている

薄明かりの中に幻燈の風景が展開される
それは瞳の秘密が生み出している

苦悩を解明したい
黒のクリスタルのような透明な闇になった空気
それに思い出はひたひたと地面を浸す液体になった
闇の中の瞳がそれらを思うとき
光る真実がここにある
それは幽かな明かり

どんどん増す苦悩
行け、飛べ、闇を切り裂いて
重さを担っても飛ぶことが美しい
私の光は
何を照らせる
殻を打ち破るために光のエネルギーを集中せよ
思えばかなわぬことなどない
悩んであきらめるくらいなら初めからないほうがいい
苦い味の督促状を半分に折り曲げてポケットに突っ込んだ


自由詩 薄明かり Copyright 黒髪 2013-07-16 21:31:42
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