夜の散歩
ミツバチ

雲一つない夜空なのに
空は月明かりで覆われている
川辺の茂みには無数の蛍の光
まるで星が避難してきたみたい

涼しい夜風が吹き渡る
真っ直ぐな道は
虫や蛙の鳴き声で満たされて
私の足音さえもその一部となる

走り出したいような
何処かへ行きたいような
そんな感覚に心が踊る
目を閉じれば知らない場所に
立っていたらいいのにと
私は少し微笑んだ

うずうずと高鳴る胸をなだめながら
ゆっくりと歩を進める
真っ直ぐに伸びる道に
まだ終わりは無いのだから


自由詩 夜の散歩 Copyright ミツバチ 2013-06-23 03:34:31
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