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葉leaf

存在するということは いつも決まって挨拶だから 時間が渦を巻くところに 僕も決まって挨拶を返す 今日も歴史が生まれましたなあ いえいえ単なる磁場ですよ そうして僕は踵を返し 存在しないということは いつも決まって慈しみだから 少しずつ存在しない身体へと化けていき 低い恍惚のさ中へ

政治はタケノコのようにぐんぐん伸びては掘り起こされ 経済はキノコのようにひっそりと蔓延っては摘み取られ 法律はシダの様に日陰でこそこそ葉を広げては切り落とされ 社会という植物が一掃されたところに個人という鉱物が鏤められました いくら頑張っても政治・経済・法律が作れない 鉱物だから

一つのアイラブユーから次のアイラブユーへと 簡単に交換できない 同じアイラブユーでも互いに相容れないアイラブユー同士 いつまで経っても水と油が胃の中で消化できず漂っている 忘れるという美しい嘘を何度も繰り返し 新しいという悲しい嘘を何度も繰り返し アイラブユーは異形のものになる 

疲れるということは 何かを思い出すということだ 一日中歩き通してふと体の奥に眠っていた郷愁を思い出す 一日中働き通してふとご飯のおいしさを思い出す 一日中待ち通してふと青春の闇を思い出す そうして僕は今日も 一日中生き通してふと 未来に投げ出されたまま取り戻せない物たちを思い出す


自由詩 twitter Copyright 葉leaf 2013-04-17 03:58:24
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