歩けようぞ
藤鈴呼

今日の月は白かった
明日の唇は蒼いだろう

震える夜を通り過ぎ
突風の下で木漏れ日を待つ

嗚呼 緑は何処へ行った

追い駆けて 捕まえて
口に含む寸前で
調味料を 間違えたようだ

酸っぱかったり
しょっぱかったりするなら
まだ良い

苦味は ごめんだ

顔を しかめても
ツライと こぼしても
余りある 砂粒の 一つ一つ

これから どうやって
踏み締めれば 良い

或いは 雨の夜なら
湿った砂利を
靴の裏に くっつけて
歩けようぞ

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自由詩 歩けようぞ Copyright 藤鈴呼 2013-02-21 20:53:34
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