ひとりぼっちはさみしいかい(公園にて)
竜門勇気


ひとりでいるけど
さみしくないの
こどもはおれにきくけど
おとなはだまってる

一人ぼっちはさみしーけど
ねむい時はさみしーぐらいがいいんだ

しぬのはこわい
いきるのはつらい
こどもはおとなにそれをみるけど
かみさまはだまってる

死ぬのはどっかに行くことだけど
生きるのはここに居るってことだから仕方ねーな

どっかにいったら誰かがいるよ
ここに居続けたら子供が寄ってきて去ってくだけだな

さみしいってのは
ひとりでいることだ
だからさみしいときはだれもいねーのさ
だからどんなにおちこんでてもいーのさ

公園の中を残像が疾走る
お前の勝ちさ どっか行ってくれ
残像が光の束になって
おれはご機嫌だぜ
お前の勝ちだ どっか行ってくれよ
誰かを負かせに どっか行ってくれよ

一人ぼっちはさみしいな
さみしいってのはそんなに孤独じゃねーな
それほど息苦しい感じじゃないぜ
胸の底から音楽が鳴ってるみたいだ
いいだろもう
目を閉じていたいんだ
そうしてたらなにか分かりそうなんだ
ろくでもないことだろうけど

ひとりでいるけど
さみしくないの
こどもはおれにきくけど
おとなはだまってねこぜでうたたねしてるのさ

一人ぼっちはさみしーけど
ねむい時はさみしーぐらいがいいんだ
ほんとに深くねむい時は
さみしくないとだめなんだ
深く深く眠るときは
誰とも一緒にいちゃあだめなんだ


自由詩 ひとりぼっちはさみしいかい(公園にて) Copyright 竜門勇気 2013-02-14 10:05:28
notebook Home 戻る  過去 未来