愛の鞭は必要か
まーつん

愛の鞭は必要か
そもそも愛する者を
鞭打つような愛があるのだろうか?

それを愛と呼べるか?

暴力は
最も原始的な言語だ
だからそれを用いる者達は
獣のようだと ののしられる

教えの名のもとに
鞭を振るうとき

彼等は他に言葉を知らない
親愛を示す微笑みも
励ましを伝える抱擁も
その語彙には含まれていない

哀れな奴らだ
貧しい奴らだ
拳を叩きつける以外に
意を通す術がないというのでは

相手を壊さなければ
受け入れることが出来ない人々
彼等は 憐れまれなければならない

そして体罰の犠牲者達と同様
その教師たちもまた 癒されなければならない

教える立場にある者が
教わっていないのだから

人は傷つくものだということ

そして不安ではなく 喜びによって
動かすことも 出来るのだということを



自由詩 愛の鞭は必要か Copyright まーつん 2013-01-27 13:05:12
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