君に取り戻そう
瀬崎 虎彦

充填された
ミルクのような霧の中で問う

片付かない問題を抱えて
森の中

足を浸した水の中に
見たことのない生き物が棲んでいる

勢い込んで走る特急列車に
その側面にこの身を添わせれば

幻の代価であがなわれた
摩天楼は醜聞に震えている

時間を 失った時間を
君に取り戻そう 君に


自由詩 君に取り戻そう Copyright 瀬崎 虎彦 2012-12-26 22:42:01
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