robot
ねこ歩き

日の目を浴びない真夜中の嘘吐きも
孤独ぐらいは知っている

ひと気を嗅げない紛い物で上っ面だけ装った
酷く痛んだイミテーション

僕が人だって どうして君は言える?

「火の粉を散らして!」馬鹿みたいで陳腐
姑息だってことは知っている

君が愛だって いつまでも僕は信じない

インプットされて 蓄積した思考
回路辿って いつだって弾きだす温度
パイロットの様に 指令されて動くだけ
快感だって 所詮は僕の気持ちじゃない

僕が人じゃなくたって どうせ嘘は吐ける

僕に血がなくたって どうせ愛は吐ける

僕がAIだとしたって どうせ生きてしまう

ゾロ目を出せない 運命みたいな偶然
まるで君が神様だって 僕は好きになれない
一度堕ちた人類だから もう好きになれない

ただ一つ 君を好きなイミテーション


自由詩 robot Copyright ねこ歩き 2012-12-18 00:54:46
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