詩のこと
番田 

詩を書いた
虚しすぎる言葉を書いていた
一つの詩を 人に 書くことが
明らかな意味をくれればと


僕は だから 今 書いた
書くことの意味を
なぜ 人は
自分を 隠すのだろう 


僕は そして
聴こうとしていたコンサートの催される会場へ
歩いていった 長い六本木の地下道を
辞めるであろう日の会社のことを思いながら
そして 思い浮かべた 次の会社での仕事の日々を
何も 多分 変わらないのかもしれない だけど
僕の変わっていくのは 体と
赤い夕暮れの色の濃さだけ
期待に 僕は 応えられそうもない
思うのはいつも石像の心であることだけ



自由詩 詩のこと Copyright 番田  2012-11-18 02:14:34
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