平行線
小川麻由美

老いた母に
追い詰められる

じわりじわりと
追い詰められる

壁際まで
追い詰められる

涙と鼻水
叫びを上げ 壁を叩く

翌朝

軽い内出血した手
私の中に留まった血

母の声を聞く

気付いた時
彼女は 魚を食べていた

気付いた時
私は アボガドを食べていた

私は どうやら

彼女と私の交差点を
見つけたいようだ


自由詩 平行線 Copyright 小川麻由美 2012-11-10 07:13:35
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