ブランケット便り
komasen333

ブランケットにくるまって
ハーブティーを啜りながら
こんな詩を読んでいる場合じゃないよ

許せるようになんてならないよ
認められるようになんてならないよ
好きになれることもないよ          
君が君自身を

溜め込むのは程々にしとかないと
巡らすのは程々にしとかないと       
内省的な季節の重みが増す一方だ

導いてほしいと願い続けたところで
光が射し込むくらい

押し寄せてほしいと願ったところで
風が吹き寄せるくらい

守ってほしいと願ったところで
声が飛んでくるくらい

君は実感してしまったんだ
君は認識してしまったんだ
君は思考してしまったんだ
君は痛感してしまったんだ

光そのものを  
自分自身で射し込まないことには
効用なんて概念を味わえないと

風そのものを  
自分自身で吹きよせないことには
高揚なんて概念を味わえないと

声そのものを  
自分自身で飛ばさないことには
昂揚なんて概念を味わえないと

交代してくれるような
器用な事例はないんだから
担ってくれるような
器用な事例はないんだから

君が君を担当しないと
君が君を広告しないと

ブランケットにくるまったまま
ハニービスケットを齧りながら  
こんな詩を書いている場合じゃないよ
ホント


自由詩 ブランケット便り Copyright komasen333 2012-06-06 20:43:12
notebook Home 戻る  過去 未来