青になあれ
komasen333

「 お前ほど
  暇なやつなんてこの街にいるのか? 」
それほど暑苦しくもない関係性の渦で
それほど嫌味っぽくない表情で
言われるばかりの私だけれど

昨日
リビングにある 
そこらじゅう
捲れちまってる革張りのソファーに
寝転がった

その瞬間
ふと気づいた
こうして ドーンと寝転がるのって
何年ぶりだろう? 
こうして 寝転がって 
なんにも考えずにボケ〜とするのって
何年ぶりだろう と

どうせ、ほら吹き認定になるんだろうけど
常に 何かしら 考えて、動いて 
常に 何かしら 動いて、考えて 

くり返してきたんだ 
これまでの3年2ヶ月 
寝転がってみて 改めてそう想えた 
そう、感じることができた

必要以上に過信に染められた 
自尊は 
もう、いつ折れてもおかしくない
必要以上に美学に祝福された
全身は 
まだまだ、まだまだ枯れそうにない

なぜ、乗らなければいけないのか?
なぜ、合わせなければいけないのか?
なぜ、走らなければいけないのか?

いちいち
その都度、立ち止まり  
気にかけずにはいられずに 到る現状
いちいち
その都度、立ち止まり  
問いかけずにはいられずに 到る今日

青になあれ
青になあれ
青になあれ  
薄ピンクの帽子を被った 
未就学児たちによる賛美歌

目を閉じて 少し俯いて
奥底で 
静かにハウリングさせながら

赤になあれ
赤になあれ
赤になあれ 
真っピンクのTシャツを着た 
未就職人による鎮魂歌

重たく、重たく、重たく なったペダルを
踏みしめて、踏みしめて 答えなきまま 
工事まみれの国道沿い
デコボコストレート、ストレート

ほろ苦く、苦く、苦く なった鼻筋を
丸い細い鼻筋を 
意図を感じさせない速度で 収縮させつつ 
この街の排気ガスを
出して、入れて、出して、入れて  
止めどなく 
夜のような昼を 
引き延ばしてゆく だけのこと


自由詩 青になあれ Copyright komasen333 2012-06-05 16:05:18
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