空洞
そらの珊瑚

ぽっかりあいた
空洞は
ただ ひたすらに
まっている

「おかえりなさい」と
言う時を

夜の孤独は
しんしんと冷え
柱時計が時を刻む

ぽっかりあいた
スリッパの
空洞の悲しみを
誰も知らない

この世の全てのものごとにある
空洞の悲しみを
誰も知らない
知らずに生きて
「ただいま」と言う


自由詩 空洞 Copyright そらの珊瑚 2012-02-02 10:52:06
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