四の段おちた
吉岡ペペロ

ぼくだけが四の段おちた

せんせいが心配した

とぼとぼと家に帰った

まえのひ四の段カードをなくしてしまった

だからお家で練習できなかった

つぎの日は九々のテストがなかった

落とし物の四の段カードをあげて

これ、だれのかなあ、

せんせいが教室をみまわした

かなしくて恥ずかしくて

それでも欲しくて

ぼくは泣きながら手をあげた









自由詩 四の段おちた Copyright 吉岡ペペロ 2011-11-30 19:45:00
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