Idea
アヤメ


声が重なる教室の中で
重力に負けたコンパスが 滑って手に刺さる

どうしようもない自分の静けさ
急な空洞を埋めるように 自らが流れてきて
小さなかさぶたを作る

わたしのことはもう見放していたけれど
いつも生きている証はわたしが作ってる
事の遠くにはもう一つ
生きている限りいつもわたしがいるんだって

肩を落とすあなたの癖が
いつにもましてきれいに見えた
その心を表すあなたは 本当にわたしのものなの?

街中で手もつながないけれど
心はつながってるってずっと信じてる
でも時々不安になるんだ

わたしのことはもう見放していたけれど
いつも生きている証はだれかが作ってる
それがあなたであるなんて
保証はないけれど いつもあなたを想ってる

絵文字も言葉も表情も
大昔の学者が言ったことも
それよりも自分の意味を信じたい
それよりもあなたの意味を信じたい

誰もをもう見放していたけれど
いつも生きている証はあなたが作ってる
だから今からあなたのことを
誰より大切にするって 私が証します


自由詩 Idea Copyright アヤメ 2011-10-11 16:24:43
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