安定したトリル
瑠王

乾いた笑い声
抜けたままのプラグ

真っ昼間、踏切の側で
女は胸に手を当てている
子供達が足跡を消して走っていく
夕暮れ、街灯の側で
老婆は胸に手を当てている

黙っているけどみんな刻んでいる
俯きながら空を見ている

少しだけ湿った瞳
からのままのグラス
安定したトリル


自由詩 安定したトリル Copyright 瑠王 2011-08-24 02:38:41
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