まひるのうた
ホロウ・シカエルボク
月曜日
の
昼休み
コンビニで
メンチカツ
入りの
パンを買い
公園で
前向きに
食らう
いつもと
同じ光景
昨日と
違う蝉
財布の小銭は
明日あたり
底を突く
新しい実入りが
いつぐらいなのか
まだ
わからない
世界には取り立てて
面白いこともなく
だからこそ
未来が
装填されている
スズメが鳴く
わずかな音のブレを
気にするように
小刻みな
中音域で
何度か
その真剣な調子と
暢気な尻は
永久に噛み合わない
公園の周辺は
地味な工場だらけ
ひっきりなしの
サンダーやエアダスター
二流の怪獣映画の
闇雲なクライマックス
強い風が吹く度に
草木が
少し
歳を取る
日付の確固たる違い
一日の
確固たるボーダー
明白なはずの
そのラインは
しくじりのように
あちこち重なり
遠くの嵐で
暑くなるって
テレビが言ってた
でも
そんなに
たいしたことはない
画面の向こうと
こっちじゃ
存分に
隔たってる
別に
腹を立てたりしない
チューニング
を
済ましたスズメ
さぁ始めるか
まひるのうたを