ひかりの記憶
青色銀河団

ぼくたちは遠くでゆれるタンポポだった 綿毛が吹かれ ぼくらは生まれた


戦争は過去ではなくていまのこと 生まれてから続く 透明な戦争


風はガラス 夕焼けはガラス 街はガラス 心臓なんざ とうに砕けた


さよならの 意味について 考える 生きてしまうこと 生きてしまうこと


きょうもまた 空飛ぶことに 失敗した 家で待つきみに キリン草を買う


いつの日か きみと手をつなぎ 歩く道 夕焼け空に 「Fin」という文字


短歌 ひかりの記憶 Copyright 青色銀河団 2011-05-14 01:25:39
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